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ネクタイの知らない知識

ネクタイの起源

クラバットから始まり、今の形に変化

ネクタイは、ご存知の通り、首の回りに巻く装飾布こと。タイともいわれ、アメリカではネクタイ、イギリスではタイと発音されるため、どちらも同義語です。日本では、アメリカ英語の影響が大きいためとビジネスマンが毎日することからネクタイという方が一般的に広まり、その他のネクタイをタイとすることになっていきました。現在のネクタイの原型は2説あり、1説は17世紀のフランス。ルイ13世を守るために来たクロアチアの兵士が首に巻いていた布にルイ14世が興味を持ち、側近に尋ねたところ、クロアチアの兵士について尋ねられたと勘違いしたために、「クロアチア兵(クラバット)です」と答えて「クラバット」と呼ばれたという説。もう1説は14世紀のフランス。すでにここから「クラバット」と呼ばれていたという説があります。現在でもフランス語ではネクタイを「クラバット」と呼ぶことから、どちらの説でもフランスからということが濃厚でしょう。18世紀までにかけては兵装として定着し、第一次世界大戦頃までは一般男性の正装として広まっていったようです。蝶ネクタイの原形は、イギリスで19世紀後半にクラバットの結び目だけが形になったものとされ、アスコットタイ、ダービー・タイが生まれています。アスコット競馬場で正装のアイテムとなって広まっていったようです。こうしてみると、そもそもはスカーフのようなもので、士気を高めるためのものであった可能性が大きいでしょう。そこから変化して、正装とお洒落の意味を兼ねたネクタイと蝶ネクタイになっていったと推測されます。

 

社会的な役割としてのスーツ

スーツ、シャツ、靴については、お洒落以外に人間の体を守っているという本筋の役割は理解できますが、ネクタイとなると一体、何の実質的な役割があるのだろうかと思うことがあるかもしれません。答えとしては、肉体を保護することはなくても、社会的に通用してしまう力は絶対的に確立されているといえるでしょう。

 

 

ネクタイが人の印象を裏付ける

ネクタイの素材から選んで身につける

スーツにつきものなのがネクタイ。最近ではクールビズの季節はノーネクタイということもありますが、冠婚葬祭では欠かせないアイテムとなります。基本的にビジネスでは毎日活躍するアイテムになりますし、少なくても2~3本は必要でしょう。スーツと合わせて、ネクタイでも人の印象は変わります。特に、第一印象には重要アイテムになりますから、購入の際にもスーツのことを思い浮かべながら、個性を引き立たせる1本を選ぶようにしたいものです。安いネクタイというのは、素材から安物とわかってしまいます。色や柄ももちろんですが、良い素材を選ぶこともきちんとしている落ち着いた人という印象につながるでしょう。一番のおすすめはシルク素材ですが、最近ではシルクのような光沢や手触りを持つ、アセテートという半合成繊維も出ています。他に、秋冬にしたいウール素材や春夏にしたい麻や綿の素材があります。シーンに合わせて、素材も選ぶようにしましょう。ポリエステルは安く見えてしまいますので要注意です。

 

ネクタイに人間性を表す部分が反映される

スーツよりある意味主役なのは、中央でインパクトを与えるネクタイになります。各国の首相や大統領などは国を代表する顔となりますから、ネクタイの勝負色を身につけて登場しているといいます。勝負の時は赤、討論の時は青、それ以外は黄色やピンクなど、メディアでも取り上げられることから、当り前かもしれませんが、色彩心理学的な観点からいっても、色から人が受ける印象や効果が大きいことは否定できないようです。普段、自宅にあるネクタイを何気なく適当に身につけているなら、明日からは意識をしてスーツとの相性や仕事とのコーディネートを考えて身につけた方が良いでしょう。身だしなみというものは、その人の価値観や考え方などの人間性を表す部分が反映されるともとらえられることが多いですから、スーツと一体化して装うネクタイも、自分が思っている以上の配慮が必要ではないでしょうか。

 

 

スーツとネクタイの合わせ方でお洒落は無限

ワンパターンそうなスーツもネクタイ次第

スーツとネクタイの合わせ方について、これからスーツを新調する方、今お手持ちのスーツに合わせたい方の参考になれば…ということをご紹介します。ワンパターンになりがちなスーツも、ネクタイの組み合わせ次第で印象は変わります。誠実さを感じさせる、一番着用が多いとされるネイビー系のスーツには、ネクタイの色は同色のネイビーか、反対色のレッド、ネクタイの柄はストライプか、小紋柄というのが王道スタイル。オーソドックスさが、着る年齢によっては逆に若々しさの印象にもつながりますので、新入社員にもおすすめする組み合わせになります。とてもお洒落で、優しい印象にしたい時は、明るいパステルカラーにして柄にブルー系を入れると、スーツの色とも合い、ネクタイの話題から話が弾むかもしれません。お洒落通が着るイメージのあるグレー系のスーツには、赤系のネクタイが相性ピッタリ。オーソドックスなストライプやドット柄でも赤が引き立ててくれます。主張をしないグレーのスーツは、どんなネクタイも似合ってしまう、コーディネートの達人です。

 

ネクタイだけで主張をしてもお洒落にならない

イベントなどの催し物に出席する時には紫系やシルバー系の無地で光沢のあるものにすると、シンプルな中にも上品さが漂う組み合わせになります。このように、いくらでも組み合わせによって変化はつけられますから、ネクタイを何十本も持っていると新鮮な着こなしができ、スーツを何着も持っているようなイメージになるかもしれません。無地のネクタイは1本持っていると重宝しますが、ただし、ビジネスの場合は光沢のあるものはなるべく避けた方がよく、色もシルバーや白も避けましょう。

要は、TPOを考えた時に、手持ちのスーツと合わせてネクタイだけ浮いてしまわないようにすることです。ネクタイだけで主張をしてお洒落になることはありませんが、スーツやワイシャツと一緒になった時にすべてが調和して、結果としてネクタイも引き立つことになります。

 

 

ネクタイ選びには色だけでなく、幅も必要

スーツにネクタイを合わせるなら、幅と色

スーツにネクタイを合わせる場合、ネクタイの幅と色の他、長さにも気をつけると全体のバランスが良くなり、スッキリとした印象になります。幅はスーツのラペル(下襟)と同じ巾で、今はやりの細身のラペルには7〜8.5cm、色はビジネスでシンプルにしたければ、定番のネイビー、グレー、エンジ、ブラウンあたりが基本です。少し華やかさを出すなら、スーツと同系色でスーツと合計して柄を2種類にするか(スーツにストライプならネクタイもストライプなど)、小花や葉などの柄で季節感を演出するのも良いでしょう。長さはベルトのバックルに少しかかる程度が一番キレイに見えます。色はセンスが表れるところ。自信がなければ、まずはワイシャツの色1色とネクタイの色を合わせてみると、まとまった印象になるでしょう。

 

幅に合わせた色選びはセンス次第

代表的なネクタイの種類としては、「ダービータイ」「ニットタイ」「ボウタイ(蝶ネクタイ)」があります。「ダービータイ」は最もよく見る形で、剣先が三角形に尖っているものをいい、さらに大剣の幅の大きさで「レギュラータイ」「ナロータイ」「ワイドタイ」の3タイプがあります。大剣の幅が7~9cmのレギュラータイは、ビジネスでも、カジュアルでも合わせられる定番です。大剣の幅が4~6cmのナロータイは、ビジネス以外で活躍します。大剣の幅が10cm以上のワイドタイは、昔流行りましたが、今のラペルとは合わなくなっています。「ニットタイ」は編みのもので、先端は三角形ではなく直線になっているもの。幅が細めで、かなりカジュアルですから、ビジネスというより普段使いになるでしょう。「ボウタイ(蝶ネクタイ)」は主に礼装用で、先端が7.6~8.9cmのバタフライ、先端が5.7~7cmのセミバタフライ、先端が3.8~5.1cmのストレートエンド、先端が尖っているポインテッドに分けることができます。これらに色を選んでいきますので、センスを磨きましょう。